お年寄りにやさしいカーペット
年齢とともに足腰が衰えてくるお年寄りにとって、固い床は足への負担が大きく疲れやすくなります。また冬場の床の冷え込みは、年配の方にはつらいものです。そして滑りやすい床は、転倒によるケガも心配です。ですから、適度にやわらかくて歩きやすく、滑りにくくて保温効果に優れたカーペットが、お年寄りに優しい床材としてお薦めなのです。
他方、年齢とともに低下する免疫機能により、インフルエンザ等軽度の疾病にも注意が必要です。カーペットには、抗菌、防ダニ、抗ウィルス、抗アレルゲンの性能を有したものがありますので、ご自身の健康に必要な機能は何かを見極めて商品を絞り込むこともできます。
普通の生活に潜んでいる危険からお年寄りを守るにはカーペットが最適で、お年寄りに優しい機能を持つカーペットを正しく使うことで、快適な生活空間を作ることができます。
それでは、私たちが選んだお勧めカーペットを紹介しましょう。
抗菌・防ダニ・ホルムアルデヒド吸着で清潔な環境作り
人間は年齢とともに免疫力が低下します。だから室内の環境はできる限り清潔に保ちたいものです。
カーペットにはお年寄りがいるご家庭でも、安心してお使いいただける高機能な商品がありますので、そういった商品の特性をよく理解して納得できるカーペットを購入しましょう。
特にお勧めしたいのが抗菌タイプや防ダニ加工タイプでお年寄りの体を守ることを考えたり、室内の空気中に含まれるホルムアルデヒドを吸着して再放出させないという機能を持つウールカーペットも安心な素材になります。
清潔・衛生・快適を提案するSEKマーク
社団法人・繊維評価技術協議会の基準を満たし、抗菌防臭性能または制菌性能を持つカーペットです。高温多湿の夏では、細菌などの微生物による被害に悩まされます。赤ちゃんや抵抗力の少ないお年寄り、妊婦の方、アレルギー体質の方には特にお勧めのカーペットです。抗菌カーペットを見る
インフルエンザウィルスを99.2%滅菌
アスワン社の抗菌防臭加工「スーパーチタンデオ」は光の照射でインフルエンザウィルスを99.2%減少させることが北里環境科学センターの調べで証明されました。カーペットに付着したインフルエンザウィルスを太陽光や蛍光灯の光で滅菌します。
インフルエンザ対策カーペットを見る
消臭カーペット
タバコ臭やペット臭、お部屋の気になる臭いをスッキリ消臭してくれるカーペット。シックハウス症候群の原因といわれる、ホルムアルデヒドにも対応しています。おもに光触媒と酸素触媒による2つのタイプがあり、酸素触媒は光が当たらなくても四大悪臭を消臭してくれます。消臭カーペットを見る
ウールカーペット
ウールは室内空気の汚染物質ホルムアルデヒドや二酸化炭素を吸収、浄化し、その浄化作用は半永久的に持続します。その他弾力性に富み、音を吸収して快適な
音響空間を作り、冬暖かくて夏涼しいと経済的な面があるうえに、雨の日は湿気をたっぷり吸収して爽やかな環境を作り、燃えにくくて安心です。ウールカーペットを見る
お掃除が楽でお部屋を清潔に保てる遊び毛が出ないカーペットを選ぶ
カーペットには、遊び毛といわれる細かい繊維が表面に出てくるものがあります。お年寄りには、お掃除の大きな負担になると同時に、埃といっしょに空気中に浮遊することも考えられますので、遊び毛の出ないカーペットを選びましょう。
カーペットの繊維は短い繊維が撚りあってできた糸を使用しているものが多く、歩行などによる摩擦で繊維が抜け出て遊び毛となりやすいことを頭に入れておきましょう。
さらにカットパイルは製造過程によってできた細かな繊維が残っているため、さらに遊び毛が出やすいことがあります。
購入したばかりのときはなるべくこまめに掃除機をかけて、こうした遊び毛を取り除くようにしましょう。徐々に遊び毛の発生は少なくなりますが、全くなくなるわけではありません。
カーペットの中でも長繊維を使用したBCFナイロン素材を使用したカーペットは、摩耗による擦り切れに非常に強くて遊び毛が出なくて清潔で安心です。BCFナイロン素材の物や、遊び毛が出にくい特性を持ったカーペットを選びましょう。また化繊よりも天然素材のウールを希望される場合は、遊び毛がほとんどでないウールカーペットもありますのでそちらをお求めください。
お年寄りの転倒防止などの安全性と冬場の保温性を考えて
足腰が弱ってくると、滑りやすいフローリングや畳の部屋では、「転倒」という危険と同居していることになります。特に靴下をはかなければならない冬
場は、さらに危険度が増します。安全を考えて、お部屋や廊下の全てに手すりを付けるのは大変な作業になりますが、カーペットを敷くことでこうした危険を回
避することができます。そしてクッション性の高いカーペットを選ぶことでさらに安全性が増すと同時に保温性も確保できます。
特に女性に多いと言われる骨粗しょう症になると、軽い転倒でも骨折という重大な事故につながります。畳の部屋でしりもちをついた程度の転倒で、背骨を骨折し、三ヶ月入院した事例が身近にあります。そのお宅の畳部屋は、その直後にカーペットを敷き詰めたそうです。
クッション性の高いカーペットは基本的にパイル密度が高く毛足の長いものになりますが、カンガバックタイプや防音効果のある厚めの不織布貼りのカーペットはクッション性に加え保温力も高くお値段も手ごろなのでお勧めとなります。
※カンガバック部分の厚み6ミリですが、サンゲツ社サンコーラスのみ約3ミリになります。
カンガバック
アメリカで開発されたこのバッキングシステムは、ポリウレタンフォームを発泡させて、
カーペットの裏面に接着剤として直接コーティングするカーペットです。
フォーム層は連続気泡で適度の通気性があり腐敗(加水分解)しにくく、
カビや微生物の繁殖を防げるのでとても衛生的です。
またフォーム層には自己消火性を持たせてあり、安全性にも配慮されたカーペットです。
カンガバックカーペット
撥水タイプでちょっとした食べ汚しも安心
年齢を重ねるごとに運動能力も低下していき、頭で考えるのほど指先が動かなかったりすることも増えていきます。食事中にいつの間にかコップを倒した
り、食物をこぼしたりする回数が増えるかもしれません。カーペットを敷いてもすぐ汚れてしまうのでは?とご心配の方も多いと思います。
カーペットには撥水加工や汚れ防止加工がした製品があり、汚れては困るとご心配なら、こうした撥水加工や汚れ防止加工を施した製品を購入されることをおすすめします。
撥水性能については、
私たちが実際に撥水性能を試してみたレポートも合わせてご参照ください。