いつまでも美しく楽しむために
カーペットの耐久性はウールマーク製品については、驚くほど長持ちするものです。それはウールマーク・カーペットが的確な基準の下に厳選されているからです。しかもそれに加えて、日常のお手入れをすることによって、ずいぶんと違ってくるものです。
とくにカーペットは細かいホコリを吸い込みますから、毎日のわずかな手入れが、カーペットの寿命を大きく変えます。いつまでも買った時と同じような美しさを保つためには、正しい手入れをすることが大切です。
遊び毛について
新しく購入したカーペットは、使いはじめは遊び毛といって摩擦によって繊維くずが出てきます。繊維が切れて出てくるわけではありませんので、決して不良品ではありません。遊び毛が目立ちはじめたら、こまめに掃除機をかけて対処してください。
毎日のお手入れ
カーペットの汚れをあまり気にしすぎて、神経質に掃除をしてもかえってパイルを傷めることになります。そのまま続ければ、カーペットの耐久性を失うことにもなります。
そうならないためにも毎日の手入れは掃除機で、軽く取るだけで十分です。少なくとも週に1度は電気掃除機で、ゴミやホコリを取るように心がけてください。掃除機は、毛並みの方向を見てかけていただければ結構です。
新しいカーペットから出る遊び毛はパイルが抜けたり、切れたりしているのでは?と心配される方も多いようですが、これは不必要なパイル片であり、購
入された当初だけに発生するものですから、そのような心配はありません。ウールカーペットの場合、この遊び毛が取れたあと、はじめてウール独特の美しい毛
ツヤが出てきます。
月に一度のお手入れ
中性洗剤をとかした(バケツにキャップ1〜2杯)ぬるま湯でぞうきんがけしてください。このとき、できるだけそうきんは固く絞って強く拭くことがコツです。
年に1回か2回のお手入れ
大掃除のときにカーペットもいっしょに大掃除してください。中敷き、ピース敷きなら戸外で裏返して、裏から軽く棒でたたき、パイルの奥深くに入ったホコリとゴミを取り除きます。
汚れがひどい場合
- 小部分であれば、カーペットシャンプーで落します。しかしこの場合は、色落ちの心配がないかを隅のほうで確かめることをお勧めします。
- 全体的に汚れが目立ってくれば、クリーニング専門店に出します。専門店なら、見違えるほどあたらしものに生まれ変わります。
全体的な心がけとして
- ピース敷きや中敷きは、ときどき位置を変えることにより、パイルの消耗が平均します。
- 家具のあとかたとか、反対方向に向いたパイルなどは。スチームアイロンの蒸気をかけるか、ぬるま湯を湿らせた布でパイルを起こします。こうすることで毛並みは容易に復元しますのでお試しください。ウールカーペットなら、ただちに元どおりになります。
- 使用中にパイルが飛び出した場合は、パイルを引き抜いてはいけません。引き抜かず、必ずハサミで先端を切りそろえてください。
汚れは一秒でも早く取り除く努力が必要です。早ければ早いほど、完全に取れるものです。そのためにもカーペット用洗剤といっしょに、ある程度の薬品の準備をしておくと便利です。
準備薬品
アンモニア水・中性洗剤・アルコール・ふのり・ベンヂン・オキシドール・重曹など
使用道具
歯ブラシ・スポンジ・ヘラ・布片・脱脂綿など
油の汚れ(バター・食用油・グリース・口紅など)
ヘラかナイフのようなもので汚れを取り、ベンジンを白布につけてつまむようにしてとります。または、四塩化炭素をスポンジにひたし、軽くこすります。古い
染みでしたら洗剤現役を汚れにつけ、しばらくしてから、ブタ毛の歯ブラシでブラッシングします。無地物は輪ジミを残さないように、最後に周囲に霧を吹きか
けておくと安心です。
水性の汚れ
- しょうゆ・ソース
- 吸取り紙でできるだけ吸い取り、中性洗剤を入れたぬるま湯でふき取ります。またはアンモニア・アルコールで拭くのも有効です。
- ビール・酒
- ひろがらないように、こぼした上に塩を乗せ、ブラシで掃きとり、スポンジに水を含ませてふき取ります。時間が経ってしまったら、ホウ酸水か中性洗剤の薄い液で吹くと一層効果的です。
- コーヒー
- ぬるま湯をこぼしたところに注ぎ、吸取り紙かタオルに吸い取らせます。
その他食品による汚れ
- チョコレート
- 珊砂粉末をまき15分ぐらい水にひたし、ぬれた布で軽く拭きとり、乾いたあと掃除機で珊砂をとりのぞきます。
- アメ・キャンディ・ジャム
- 熱湯に中性洗剤をとかし、それをひたした布で拭き、それでもあとが残っていればベンジンで軽く拭きます。
- チューイングガム
- 丸めながらできるだけつまみ取ります。残った部分をアルコールかベンジンでやわらかくしてとります。どうしてもとれない部分があった場合、ドライアイスで冷やし、固まったものをたたいて粉にして取ります。
- 牛乳および乳製品
- 布に湯をひたして軽くこすります。残った部分は、ベンジンを使います。
- 玉子
- 冷たい水を布につけ、軽くこすります。あとが残るようであればベンジンでふき取ります。
その他の汚れ
- インキ・墨
- できるだけ吸い取ってから、ぬるま湯をひたしたスポンジで軽くこすりとります。、または牛乳にひたして、あとで水でふき取ります。
- 泥
- 柔らかいブラシで十分ブラッシングしてから、ぬるま湯を薄い石けん水としてしめらせ、ぬるま湯でふき取ります。
- 靴ズミ
- ベンジンを歯ブラシにつけて、汚れたところをたたくようにして取ってください。
- マジックインキ
- シンナー(マニュキュア除光液でもよい)でこすりとります。
- 血
- 塩水(1リットルの冷水にカップ半分の塩)でふき取り、ぬるま湯で拭き上げてください。
ナイロン・アクリル・ポリプロピレン等、化学繊維カーペットも日ごろのお手入れ方法はさほどかわりはありません。
カーペットメーカー公式ホームページでは、カーペットメンテナンス情報が詳しく掲載されていますので、そちらも合わせてご覧ください。